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「ペットとの生活を豊かにする!どうぶつの深い話」Vol.5


動物内科看護学実習、動物形態機能学実習等を担当しております、愛玩動物看護師の齋藤です。研究テーマである「動物の終末期看護(ターミナルケア)」は、臨床時代に興味を抱きました。

さて、今年もオープンキャンパスで、終末期看護として「高齢動物」について担当させていただきました。参加してくださった高校生や社会人の方の中に、犬猫の訪問看護や介護に興味を持っている方が年々多くなり、大変注目されていると実感しております。今、犬猫の超高齢化が進んでいるのは皆様ご存じだと思います。一般社団法人日本ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査 令和6年度」では犬の平均寿命は14.90歳(人換算72~76歳)、猫は15.92歳(76~80歳)です。2010年度は犬13.87歳(68~72歳)、猫は14.36歳(72~76歳)でしたので、1歳以上寿命が延びたことになります。人間の年齢で換算するとおおよそ4年も長く飼い主様と一緒にいられるということになります。犬猫の1日は人のおおよそ2~3日に当たりますので、いかに愛犬愛猫と一緒に過ごす1日は大切で貴重な時間であることがわかります。

それでは、高齢になった愛犬愛猫と飼い主が一緒に暮らす上での心得をお話しいたします。

①高齢の変化

①高齢に伴う変化を理解すること
 犬猫に限らず動物は高齢になると、さまざまな変化が現れます。立てなくなってしまった、物によくぶつかるなど身体的変化。ちょっと怒りっぽくなった、頑固になったなどの性格的変化。昼間に寝て、夜に活動しようとする昼夜逆転などの行動的変化。この3つの変化は、個体差はありますが現れるものです。その子の状態に合わせ、飼い主さんができる範囲で対応することが大事です。

②頑張らないで「顔晴る」こと
音読みすると、どちらも「がんばる」ですが、漢字に直すと意味が違います。高齢になった犬猫を介護していくと、わが子のために一生懸命「頑張る」飼い主さんがほとんどで、疲れ切ってしまう方も多くみられます。もちろん素晴らしいことですが、ちょっと肩の力をぬいて、顔を晴れやかに笑顔で接してあげてみてはいかがでしょうか。飼い主さんの笑顔は、愛犬愛猫が大好きですよ。

③愛犬愛猫の名前をたくさん呼ぶこと
 飼い主の呼びかけに反応しないことも変化の一部です。聞こえていないようですが、犬猫の大好きな言葉は聞こえているんです。「ごはん」、「おやつ」、「散歩」など。さらにもっと好きな言葉は、犬猫のお名前です。飼い主さんが思いを込めて名付けたその子のお名前が一番大好きな言葉なのです。最期の最期まで名前を呼んであげて、思いを伝えてあげてほしいと思います。

寝たきりにたったわが子

愛犬愛猫と一緒に過ごす時間を大切に、そして愛犬愛猫に感謝をする。そんな振り返る1か月を過ごしてみてはいかがでしょうか。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

教員プロフィール

齋藤 めぐみ 助教

修士(動物看護学)・愛玩動物看護師

専攻科修了後、ヤマザキ動物看護大学大学院へ進学し「動物の終末期看護」をテーマに、動物看護従事者として最期を迎える動物の看護や、飼い主様へのサポートについて研究を行っています。


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