「ペットとの生活を豊かにする！どうぶつの深い話」Vol.10 | 動物トータルケア学科

サンタクロースを乗せたそりを引くトナカイ。みなさんはそれぞれのトナカイに名前があることをご存じでしょうか。ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクセン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッツェン。サンタ村で訓練された生え抜きの８頭が毎年クリスマスの夜を世界中の子供たちのもとへと飛び回っています。相当な体力が必要な任務なので年をとったらどうするのだろう、と心配になりますが、なんとサンタのそりチームには引退制度があり、引退したトナカイはサンタ村で生涯幸せに暮らしていけるようになっています。トナカイの引退後もしっかりと世話をしてくれるサンタさん、さすがです。では、トナカイが引退したらそりチームはどうなるのでしょうか。答えは、再びダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクセン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッツェンの8頭が配置されます。おや、また同じ名前？と思うでしょう。そうなんです。サンタクロースのそりを引くトナカイの名前は代々受け継がれるため、永遠に変わることはありません。

世代は変わっても8頭のトナカイにはそれぞれ変わらぬ特徴があります。ダッシャーはエネルギッシュでいつもやる気満々。行方不明になった妖精の子どもをいち早く救出に向かうほど子供愛にあふれています。ダンサーはつるつる滑る氷の上でもバランスを崩すことなく力強く走れるたくましい脚を持っています。おまけにその脚は長くて美しいそうです。プランサーは動作が素早く機敏で、いつも元気いっぱい。陽気な性格で、疲れた仲間を励ます役割をします。ヴィクセンは賢く、意思の強いトナカイ。常に現在置を把握して正確にそりを導き、仲間からとても信頼されています。コメットは彗星のごとく速く走ることができ、強風にも負けない力強さも持ち合わせています。キューピッドはローマ神話の愛の神が放つ矢のようにまっすぐ走ることができる鋭い方向感覚の持ち主。ドナーは大食らいで、いつも腹ペコ。チームで一番体が大きく力持ちで、走る音は雷のように夜空に響き渡ります。ブリッツェンはチーム一の俊足。その速さは時速130kmで、稲妻のように夜空を駆け抜けます。
おや、もっとも有名な「真っ赤なお鼻のトナカイさん」がいない、と気づかれましたか。彼の名はルドルフ。歌詞の通りピカピカ光る赤い鼻を持っています。体が小さいけれども粘り強さと勇気を持ち合わせています。ルドルフもそりチームのメンバーではありますが、悪天候や視界の悪いときのみ登場し、8頭の先頭に立って明るい光でそりチームを導きます。クリスマスの日が悪天候で、夜空に赤い星が流れたら、ルドルフがサンタチームを率いて疾走しているのかもしれません。さて、今年のクリスマスにルドルフは登場するでしょうか。

教員プロフィール

浅井みどり　講師

修士（文学）

アメリカ文学と長年にわたり医療系大学において看護学科、理学療法科、管理栄養科の英語教育に携わってきたため、医療英語が専門。動物医療に携わる学生向けのテキスト作成も行っている。