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「ペットとの生活を豊かにする!どうぶつの深い話」Vol.13


バレンタインデーが近づくと、街はチョコレートであふれます。甘い香りに包まれるこの季節は、人にとっては幸せな時間ですが、私たち獣医師にとっては少し緊張する時期でもあります。それは、「犬や猫がチョコレートを食べてしまった」という相談が、毎年必ず増えるからです。

チョコレートには「テオブロミン」という成分が含まれています。この成分は、人では比較的すみやかに体の外へ出されますが、犬や猫では分解がとても遅く、体の中にたまりやすい特徴があります。そのため、少量でも嘔吐や下痢、落ち着きがなくなる、震えが出るなどの症状がみられ、量や体の大きさによっては、けいれんや命に関わる状態になることもあります。特にカカオ含量の高いビターチョコや製菓用チョコは危険性が高く、「少しだけなら大丈夫」という考えは通用しません。

また、注意したいのはチョコレートそのものだけではありません。包んでいた銀紙やビニール、リボンなども、甘い匂いがついていると誤って飲み込んでしまうことがあります。実際に、個包装されたチョコを袋ごと丸飲みし、内視鏡や手術で取り出す必要があったケースもあります。犬や猫の嗅覚は人よりずっと優れているため、思いがけない場所から見つけ出してしまうこともあります。手の届かない戸棚にしまうなど、置き場所にも工夫が必要です。

さらに、犬や猫にとって危険な食べ物はチョコレートだけではありません。玉ねぎやねぎ類は貧血を引き起こし、ブドウやレーズンは腎臓に大きな負担をかけることがあります。ガムなどに含まれるキシリトールは、低血糖や肝障害を起こすことがあり、アルコールやコーヒーも決して与えてはいけません。

バレンタインは、愛情を伝える日。チョコレートは人同士で楽しみ、動物にはあげないようにしましょう。おやつを選ぶときは、必ず犬猫専用のものを。もし誤って口にしてしまった可能性がある場合は、様子を見ず、早めに動物病院へご相談ください。今年のバレンタインが、人にも動物にも安全で、幸せな一日になりますように。

教員プロフィール

高柳 信子 准教授

学士(獣医学)・獣医師

眼科や腫瘍外科、口腔外科等の専門診療に係る豊富な臨床経験と、インターン研修生への実習指導の経験を持つ。

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